こんにちは。Zianser編集部です。
「内定を辞退したい」という連絡は、SES営業にとって最もつらいメッセージのひとつです。今回は、私が実際に経験した内定辞退の事例と、そこから学んだ「条件提示のタイミング」の重要性についてお話しします。
順調だったはずの案件
Dさん(30代、フロントエンドエンジニア)は、私が自信を持って紹介できる人材でした。
Reactの実務経験5年、デザインセンスもよく、コミュニケーション能力も高い。紹介した案件(Web系スタートアップのフロント開発)との相性も抜群で、1回の面談でエンドクライアントからも高評価をいただきました。
「ほぼ決まりだな」──そう思っていました。
「辞退したいです」の一報
最終的な条件確認メールを送って3日後、Dさんから短いメッセージが届きました。
「申し訳ありませんが、今回の案件は辞退させてください」
頭の中が真っ白になりました。「なぜ?」「何が不満だったのか?」
正直に理由を聞くと、Dさんはこう答えました。
「面談前に聞いていた単価と、実際の提示単価に差がありました。面談が終わって条件を見て、少し気持ちが冷めてしまいました…」
原因は私の「曖昧な単価提示」にあった
振り返ると、私は面談前にDさんに単価を「75〜85万円程度の想定です」と伝えていました。
しかし、エンドクライアントが実際に提示した金額は75万円。レンジの下限でした。
Dさんの期待値は80万円以上だったようで、その差が「話が違う」という感覚につながったのです。
私が犯したミス
このケースで私が犯したミスは、主に2つです。
ミス1:レンジを広く伝えすぎた
「75〜85万円」というレンジは10万円の幅があります。エンジニアの目線からすれば、「85万円くらいが現実的なのかな」と思ってしまいます。
現実的に見込める単価が75万円前後であれば、「75万円前後での提案になります」とより正確に伝えるべきでした。
ミス2:条件確認のタイミングが遅すぎた
面談が成功して「内定」という段階になってから条件の詳細を確認し合うのでは、Dさんにとって「後から情報が変わった」という感覚になります。
面談前に「この単価感で間違いないか?」をDさんとエンドクライアント双方に確認しておくべきでした。
改善した対応方法
この失敗以降、私は以下のステップを踏むようにしました。
ステップ1:エンジニアの希望単価を正確に把握する 「単価はいくらご希望ですか?」ではなく、「最低ここまでは必要という金額を教えていただけますか?」という聞き方で、許容できるラインを明確にする。
ステップ2:エンドクライアントの予算感を先に確認する 案件紹介の段階で「単価は最大いくらまで可能ですか?」を確認し、エンジニアの希望と現実的なギャップがないか先に確認しておく。
ステップ3:条件提示は面談前に 面談をセットする前に「単価は○○万円前後での提案になりますが、よろしいでしょうか?」と一度確認する。
まとめ
内定辞退を防ぐために最も重要なのは、期待値の管理です。
「大体このくらい」という曖昧な情報伝達は、後からの落胆につながります。エンジニアにとって案件参画は重大な意思決定ですから、正確な情報を早いタイミングで伝えることが、信頼関係の構築と辞退防止の両方につながります。
一度の内定辞退が、私の対応を大きく変えてくれた貴重な経験でした。