フルリモート案件バブル崩壊後のSES市場──現場で感じた「空気の変化」
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フルリモート案件バブル崩壊後のSES市場──現場で感じた「空気の変化」

コロナ禍で急増したフルリモート案件が急速に減少し始めた2024年以降、SES業界の空気は静かに、しかし確実に変わりました。営業の現場で感じた変化と、今求められる対応策を正直にまとめます。

2026年5月30日|Zianser編集部

こんにちは。Zianser編集部です。

「フルリモートで働けますか?」──コロナ禍の全盛期には、エンジニアがBP企業に真っ先に確認していたこの質問が、今では少し勝手が変わってきています。現場で感じた「空気の変化」をお伝えします。


ピーク時の熱狂と、その後の静けさ

2020〜2022年のコロナ禍で、SES業界は急速にリモート対応を迫られました。それまで「常駐が当たり前」だった業界が一変し、「週5フルリモート」「完全在宅」の案件が続々と生まれました。

エンジニア側の反応は明快でした。「リモート可」の案件には問い合わせが殺到し、「常駐必須」は敬遠される。 単価が同じでも、リモート可否が採用の決め手になる時代が続きました。

しかし2023年後半から、空気は少しずつ変わり始めました。


現場で感じた「出社回帰」の波

変化のきっかけは、いくつかのエンドクライアント企業が「週2〜3出社」を条件に加え始めたことです。

私が担当しているある金融系のプロジェクトでは、2023年末から「チームの一体感を取り戻すため、月10日以上は出社してほしい」という条件が追加されました。それまでフルリモートで稼働していたエンジニアのうち、数名が「条件が合わない」として離脱を選びました。

このケースは決して特殊ではありません。


数字で見るリモート案件の変化

営業現場での体感として、以下のような変化を感じています(あくまで体感値です)。

時期 フルリモート案件の割合(体感)
2022年 約60〜70%
2023年 約40〜50%
2024〜2025年 約25〜35%

フルリモートが完全になくなったわけではありませんが、「週3リモート以上が条件」というエンジニアが増える一方で、案件側の受け皿が縮小しているのが現状です。


エンジニアのミスマッチが増えている

この変化で最も困るのは、コロナ禍にSES業界に入ったエンジニアです。

「リモートが当たり前」として働いてきた方々の中には、出社に抵抗感を持つ方も少なくありません。案件を紹介しても「週2出社は難しい」と辞退されるケースが増えてきました。

一方、エンドクライアント側は「対面コミュニケーションを重視したい」「セキュリティ上の理由でオンサイト必須」という要件を強めています。

この需要と供給のミスマッチが、SES営業にとって現在最も頭を悩ませる課題のひとつです。


今、SES営業として何をすべきか

こうした状況の中で、私が実践していることをいくつか共有します。

1. エンジニアのリモート条件を詳細に把握する

「リモート希望」だけでなく、「週何日まで出社可能か」「通勤圏はどこまでか」を最初にヒアリングするようにしました。曖昧なまま案件を紹介すると、後から辞退されるケースが多いためです。

2. ハイブリッド案件を積極的に開拓する

完全リモートも完全常駐も難しい中、「週2〜3出社・残りリモート」という中間的な案件を積極的に探しています。双方にとって現実的な着地点になるケースが多いです。

3. エンジニアとの対話を増やす

条件の変化に対してエンジニアがどう感じているかを知るため、案件参画中も定期的に近況確認の連絡を入れるようにしました。不満がたまる前に対話できると、離脱を未然に防げます。


まとめ

フルリモート案件バブルの終焉は、SES業界に「本当の意味での条件マッチング」を突きつけています。数が多ければどれかに当たるという時代は終わり、エンジニア個人の状況とニーズを深く理解した上で案件を提案する営業力が、これからの差別化の鍵になると感じています。

このコラムを書いた人

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Zianser編集部

グッドエフォート合同会社

SES業界経験15年SES営業10年以上PM教育AI推進

SES業界に15年以上携わり、営業・PM育成・AI活用推進を経験。 現場で目撃した「劕話」や「学び」を、コラムとして正直にお伝えします。 現在はグッドエフォート合同会社にSES営業支援ツール「Zianser」を運営。

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