フリーランスSESと正社員SES、どちらが得か?収入・安定性・キャリアを徹底比較
フリーランス SESSES 正社員SES エンジニア キャリア

フリーランスSESと正社員SES、どちらが得か?収入・安定性・キャリアを徹底比較

SESエンジニアのキャリア選択として注目される「フリーランスSES」と「正社員SES」の違いを、収入・安定性・社会保険・キャリアの観点から徹底比較。それぞれのメリット・デメリットを整理し、自分に合った選択を考えます。

2026年5月19日|Zianser編集部

SESエンジニアとして経験を積んだ後、「フリーランスになるべきか、このまま正社員を続けるべきか」という選択を迫られる方は多いです。

この選択は非常に重要で、「どちらが絶対に正解」というものではありません。自分のスキルレベル・リスク許容度・家族の状況・ライフスタイルによって最適解が変わります。この記事では、両者のメリット・デメリットを多角的に比較し、判断のための材料を提供します。

フリーランスSESと正社員SESの基本的な違い

まず、制度・仕組みの違いを整理します。

項目 フリーランスSES 正社員SES
雇用形態 個人事業主・法人 会社員
収入 単価がそのまま(エージェント手数料のみ引かれる) 給与(会社がマージンを確保)
社会保険 国民健康保険・国民年金(自己負担) 社会保険(会社折半)
有給休暇 なし(稼働しない日は収入ゼロ) あり(法定の有給)
確定申告 自分で行う(または税理士に依頼) 会社が年末調整
案件の安定性 自分でリスク管理が必要 会社がバッファを持つ
案件の選択権 自分で選べる(交渉力が必要) 会社の意向が影響する

収入面の比較

フリーランスSESの最大のメリットは収入の高さです。

正社員SESの場合、例えば単価80万円の案件に参画していても、エンジニアが受け取る給与は50〜65万円程度(月額)になることが多いです。会社がマージンとして取る分が差し引かれます。

フリーランスの場合、同じ80万円の案件であれば、エージェント手数料(10〜20%程度)を引いた64〜72万円前後が手元に残ります。

見落とされがちな費用負担

ただし、フリーランスには以下の追加負担が生じます。

費用 金額の目安 備考
国民健康保険料 月3〜8万円 前年の所得による
国民年金 月約16,000円 2026年現在
確定申告費用 年5〜15万円 税理士に依頼した場合
案件ブランク期間の損失 月額全額 空白期間は収入ゼロ

これらを加味すると、年収ベースではスキルが高い人(単価80万円以上)ほどフリーランスが有利、中程度のスキル(単価50〜65万円)では正社員と大差ない、というケースもあります。


安定性の比較

正社員SESの大きなメリットは収入の安定性です。

フリーランスの場合、案件が終了した後に次の案件が見つかるまでの期間(ブランク)は、収入がゼロになります。ブランクが1〜2ヶ月続くと、年収換算で大きなダメージになります。

ブランクリスクの具体例:

  • 案件が突然終了 → 次の案件探しに1〜2ヶ月かかった場合の損失:64〜128万円
  • 単価交渉が決裂して案件を断った場合のブランク期間
  • 体調不良・入院時の収入ゼロリスク

正社員SESの場合は、案件が終わっても会社が次の案件を探してくれます。給与は継続して支払われるため、精神的な安定感が大きいです。


社会保険・福利厚生の比較

よく見落とされるのが社会保険の格差です。

項目 フリーランス 正社員
健康保険 国民健康保険(全額自己負担) 健康保険(会社が約50%負担)
年金 国民年金のみ 厚生年金(会社が50%負担)
雇用保険 なし あり(失業給付あり)
労災保険 特別加入が必要(自費) あり
産休・育休 なし あり(雇用保険から給付)

健康保険と厚生年金を合わせると、正社員では会社が給与の約15%相当を負担しています。これはフリーランスが自己負担する形になるため、「見えない格差」になります。


キャリア面の比較

キャリアの積み方という点では、フリーランスと正社員で一長一短があります。

正社員SESが有利な点:

  • PM・PL(リーダー)経験を積む機会が多い(会社内での昇格があるため)
  • チームで動く経験が積める
  • 研修・資格取得支援がある場合がある

フリーランスSESが有利な点:

  • 高単価・最先端技術の案件に積極的に参加できる
  • 自分で案件を選べるため、特定スキルを集中的に磨ける
  • 複数案件の掛け持ちで多様な経験が積める

フリーランス転向に向いている人・向いていない人

向いている人

  • 単価65万円以上の実力がある(安定してこのレベルの案件を取れる)
  • 自己管理・経理処理が苦でない
  • 案件の空白期間に備えた貯蓄がある(最低3〜6ヶ月分の生活費)
  • 人脈・エージェントとのコネクションがある

向いていない人

  • 収入の波が精神的に辛い
  • 健康保険・年金など福利厚生を重視する
  • 案件営業・契約交渉が苦手
  • まだスキルを積み上げている最中(単価50万円以下)
  • 育児・介護など家族への安定した収入が必要な状況にある

よくある質問

Q: いくらの単価になったらフリーランスへの転向を検討できますか?

A: 一般的には月70万円以上を安定的に取れるようになってから検討することをおすすめします。月70万円以上であれば、社会保険・ブランク期間のリスクを加味しても、正社員と比べて実質収入が大きく上回ることが多いためです。

Q: フリーランスになってから正社員に戻れますか?

A: 可能です。ただし、30代後半以降になると転職市場での選択肢が狭くなるケースがあります。フリーランスになる際は「将来的に正社員に戻る可能性」も念頭に置いておくと良いでしょう。


まとめ

フリーランスSESと正社員SESは、どちらが絶対に優れているというわけではありません。

基本的なキャリアパスの考え方:

  1. まずは正社員SESでスキルと実績を積み上げる
  2. 単価70万円以上が安定的に取れるレベルになる
  3. 貯蓄・人脈・自己管理能力が整ったらフリーランスへの転向を検討する

この順序で進めることが、リスクが最も少ない一般的なキャリアパスです。

最終的な判断は、自分のスキルレベル・リスク許容度・ライフスタイルを総合的に考えて行いましょう。

この記事を書いた人

Z

Zianser編集部

グッドエフォート合同会社

SES業界経験15年SES営業10年以上PM教育AI推進

SES業界に15年以上携わり、営業・PM育成・AI活用推進を経験。 現在はグッドエフォート合同会社にてSES営業支援ツール「Zianser」を運営。 現場で得た知識をもとに、SES営業・エンジニア向けの実践的な情報を発信しています。

完全無料・Googleアカウントで1分登録

SES営業の効率化をZianserで

案件管理・要員管理・AI解析・一括配信がすべて無料。
クレジットカード不要。

無料で始める