SES業界は「人と人のつながり」で動いています。良い案件・良いエンジニアの情報は、公開された求人サイトよりも、信頼できるコミュニティを通じて最も速く・最もリアルに流通します。
この記事では、SES営業歴10年以上の経験から、コミュニティを活用してビジネスパートナーを増やし、案件マッチングの質を高めるための実践的な方法を解説します。
なぜSES営業にコミュニティが重要なのか
SES業界は参入障壁が低い反面、競合が多い業界です。ただ毎日メールを送り続けるだけでは、埋没してしまいます。
コミュニティに参加することで得られる具体的なメリット:
- 新規ビジネスパートナーとの出会いが生まれる: 1つのコミュニティに参加するだけで、数十社のBPとつながれる
- 市場の生きた情報が入ってくる: 「最近○○系の単価が上がっている」などリアルタイムな情報
- 業界トレンドを早期にキャッチできる: 技術トレンド・市場動向を知ることで提案の質が上がる
- 困ったときに相談できる仲間ができる: 法的なグレーゾーン・交渉トラブルを相談できる
- 業界内での認知度が上がる: 「○○のことなら山田さんに聞けばいい」という存在になれる
SES営業が参加すべきコミュニティの種類
1. オンラインコミュニティ(Slack / Discord)
SES営業専用のSlackコミュニティやDiscordサーバーが複数存在します。
主な特徴:
- 案件・要員情報を非同期でシェアできる
- 質問・相談がしやすい
- 全国・海外からの参加者がいる
- テキストが主なので、発言のハードルが低い
おすすめの活用法:
- まずは1週間ロム(読むだけ)してコミュニティの雰囲気をつかむ
- 自己紹介チャンネルで丁寧な自己紹介を投稿する
- 毎週1〜2回は案件情報または有益なコンテンツを投稿する
2. SNSコミュニティ(LinkedIn / X)
LinkedInはSES業界での繋がり作りに特に効果的です。ビジネス目的のSNSなので、営業目的のアプローチが受け入れられやすい環境です。
LinkedIn活用のコツ:
- プロフィールを充実させる(会社名・業務内容・得意分野・実績を明記)
- 週1〜2回のインサイト投稿で存在感を出す
- ビジネスパートナーになりそうな人へ積極的に繋がり申請する
- メッセージは「すぐ案件を売る」ではなく「情報交換しましょう」から始める
X(旧Twitter)の活用:
- SES業界のキーワードで検索して業界関係者を見つける
- 業界への見解・ノウハウを発信することで、フォロワーからBP候補が来る
- ハッシュタグ「#SES営業」「#SES業界」を活用する
3. リアルイベント・勉強会
オンラインが増えた現在でも、リアルで会った人との関係は圧倒的に深くなります。
- IT系の勉強会(connpass等)への参加: エンジニアが集まるので、要員発掘にも活用できる
- SES業界の交流会: 同業者と集まる機会で、具体的な情報交換が生まれやすい
- 地域ビジネス交流会: 地方のSES会社と繋がるチャンス
- IT系展示会(Japan IT Week等): 大手を含む多くのIT企業と一度に接点が持てる
リアルイベントで成果を出すコツ:
- 名刺は必ず50枚以上持っていく
- 「何ができる会社か」を10秒で説明できるエレベーターピッチを準備する
- イベント翌日中に名刺交換した全員にフォローメールを送る
コミュニティでの正しい振る舞い
与える人になる
コミュニティで最も信頼される存在は「与える人」です。
与える人になるための具体的な行動:
- 役立つ情報を積極的にシェアする: 業界トレンド・法改正情報など
- 他の人の質問に丁寧に答える: 知っている範囲でも積極的に回答する
- 案件・要員情報を先に共有する: もらうだけでなく自分から出す
- 感謝を言葉にする: メンバーにお世話になったら必ずお礼を言う
「もらうだけ」の参加者は徐々に信頼を失い、良い情報が回ってこなくなります。コミュニティは「銀行の口座」のようなもので、先に「預金(貢献)」しておくことで、後から「引き出す(助けてもらう)」ことができます。
自己紹介を明確にする
コミュニティに参加したら、自己紹介を丁寧に書きましょう。
【会社名・氏名】○○株式会社 山田太郎
【エリア】東京都・オンライン対応可
【得意分野】Java / Python / インフラ系案件
【よく扱う単価帯】70〜100万円
【現在の保有リソース】Java 3名(6月〜稼働可)
【一言】案件・要員の情報交換を積極的に行っています。
お気軽にお声がけください!
特に「現在の保有リソース(空きエンジニア)」を明示することで、すぐにビジネスの話に繋がりやすくなります。
個別メッセージで関係を深める
コミュニティの全体チャンネルでやり取りした後は、DMで個別にフォローすることで関係が深まります。
DM送信のタイミング:
- 自分の投稿にリアクションしてくれた人へ
- 自分と同じようなジャンルの案件・要員を扱っている人へ
- コミュニティで「困っています」と発言している人へ(助けを提供する)
コミュニティで案件・要員情報を共有する際のマナー
投稿フォーマットを統一する
コミュニティ内での投稿は、見やすいフォーマットで書きましょう。情報が整理されていると、関心のある人がすぐに反応してくれます。
案件情報の投稿例:
【案件共有】Pythonエンジニア募集 / [自社名]
■ スキル: Python, Django, AWS(必須), Docker(尚可)
■ 単価: 70〜90万円
■ 勤務地: フルリモート
■ 開始: 2026年6月〜(長期)
■ 面談: 1〜2回
■ 商流: 弊社→エンド(1社挟み)
ご提案いただける方はDMください。
本日中の回答をいただけますと幸いです。
要員情報の投稿例:
【要員共有】JavaエンジニアA / [自社名]
■ 年齢: 30代前半
■ 主要スキル: Java 8年, Spring Boot 5年, Oracle 6年
■ 経験: 基本設計〜試験まで対応可
■ 単価: 80万円〜
■ 稼働可能: 2026年7月〜
■ 希望: 週2リモート以上希望
関心をお持ちの方はスキルシートをお送りします。
個人情報の取り扱いに注意
エンジニアの氏名・住所・連絡先などの個人情報をコミュニティに書き込むのは厳禁です。投稿する際は以下のような表現に留めましょう:
- ✅ 「30代男性・Java10年のエンジニア」
- ❌ 「田中一郎さん(35歳・東京都在住)」
Zianserのコミュニティ機能
Zianserには、SES営業同士が繋がれる内蔵コミュニティ機能があります。
- 公認バッジ制度: 実績のあるSES会社・エージェントに付与されるバッジで信頼性を可視化
- 案件・要員のタイムライン: 登録した案件・要員情報がタイムライン上で共有される
- コネクション機能: 相互承認したユーザー間で連絡先(会社名・電話・メール)が開示される
外部コミュニティと異なり、すべてのメンバーがSES業界に特化したツールを使っているため、情報の質が高く、マッチングに繋がりやすいのが特徴です。
まとめ
SES営業コミュニティは、新規ビジネスパートナー獲得・情報収集・業界インプットの3つの価値をもたらします。
コミュニティ活用を成功させるための3つのルール:
- 「与える人」として参加する → 貢献した分だけ信頼と情報が集まってくる
- オンラインとリアルを組み合わせる → SNS・Slackで接点を作り、リアルで関係を深める
- 継続する → 3ヶ月は続けることで認知度が上がり、良いBPとの繋がりが生まれる
まずは1つのコミュニティに入り、「与える人」として継続的に参加することから始めましょう。3ヶ月も続ければ、良いビジネスパートナーとの繋がりが自然と生まれてきます。